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物忘れが多くなったのは年のせいか軽度認知障害なのかチェックしてみよう

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MCIの人たちの共通の傾向

加齢とともに、だんだん物忘れが多くなったり、判断力が鈍ってきたりします。多少の物忘れがあっても、「年だからしょうがない」と思っている人も多いでしょう。

しかし、それが老化によるものなのか、MCI (軽度認知障害)の兆候なのかは、なかなかわかりません。

そこで、自分で見分ける方法をご紹介します。MCIの人たちには、次のような共通の傾向があるのです。

①外出しなくなる

②レジで小銭が使えなくなる

③いつも見ていた連続テレビドラマを見なくなる

④長年続けていた趣味や習い事を突然止めてしまう

⑤頻尿の傾向がある

生きがいや興味の喪失はMCIの危険信号

このうち、①③④では、ともに興味の喪失が起きています。

例えば、それまで面白いと思って見ていた連続テレビドラマを急に見なくなるのは、前回までのストーリーが頭に入っていないので、ドラマの展開がわからなくなってしまうからです。ここには、記憶と興味の喪失が見て取れます。

また、趣味を突然止めてしまうのは、生きがいと興味を喪失してしまうからです。

②は、買い物の金額に関わらず、いつも1万円札を出してしまうようなケースです。MCIになると、計算したり小銭を探したりする意思が、そもそもなくなってしまうのです。

小銭を使うのは、非常によい脳の訓練になります。1,000円、100円、10円、1円を計算し、何を用意するか考え、それを探すという、包括的な脳の機能が試されるからです。

⑤の頻尿は、膀胱に尿がたまっていないのに、脳がいっぱいだと勘違いして「トイレに行け」という誤った指令を出している可能性があります。自律神経の最高中枢である脳幹が弱くなると、こういうことが起こります。

MCIが心配な人は、病院で検査を受ける前に、こうした徽候がないかどうか、まずチェックしてみるといいでしょう。

使っていない脳の回路を使う

アメリカの国立衛生研究所(NIH)が提唱した認知症を予防する生活習慣の一つに、「社会的交流による知的刺激」というのがあります。

社会的な交流というのは、意外にたいへんです。なぜなら、人に会うには身だしなみを整えたり、緊張したり、相手の表情を読みながら言葉を選んだりしなければならないからです。

つまり、いろいろな課題をいくつもこなさなければならないのです。それが、認知症の予防にきわめて有効なのです。

また、MCIのトレーニングで注目を集めているのが、デュアルタスク(二重課題)という手法です。二つの課題を同時に課す訓練で、社会的交流と共通する意図があります。

例えば、頭の中で計算をしながらウオーキングをしたり、前の二つの言葉を反復しながらしりとりをする、というようなトレーニングがあります。

これは、普段、使っていない脳の回路を使うことによって、新しい細胞や残っている細胞を刺激して、死んだ細胞の代償をさせるのです。

脳が混乱するプロセスが大事

このトレーニングの目的は、課題をうまくこなすことではなく、脳を混乱させることです。したがって、できるようになるまでのプロセスが大事で、課題がうまくできずに、脳が「あれ? あれ?」と混乱することによって、使っていない回路を活性化するのです。

デュアルタスクは、一人より何人かで行ったほうが楽しくて効果があります。ぜひ試して、大いに恥をかいてください。

認知症の予防に、趣味や生きがいを持ちましょうと、よくいわれます。しかし、ぼけないために趣味や生きがいを持つのでは、本末転倒です。

人生の目標はぼけないことではなく、趣味や生きがいを楽しみつつ、長生きしたときにぼけていなかった、というのが本来の姿です。ですから、まず、現在の生活を充実させることが大事なことです。

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