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海馬や頭頂葉を鍛える「脳活性キューブバズル」が人気

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高齢の人でも取り組みやすい

近年、パズルやトランプ、影絵遊びなど、さまざまな遊びを通して脳の衰えを防いだり認知症の進行を抑えたりする脳のリハビリテーション(機能回復訓練)が注目を集めています。そうした脳のリハビリの中でも、おすすめしているのが「脳活性キューブパズル」です。

脳活性キューブパズルとは、小さな正方形が3~5個つながった7種の図形のピースを使って示された形を作るパズルです。脳活性キューブパズルは、7種のピースを使って立体や平面を作る「イージーキューブ」というパズルが原型になっています。

脳活性キューブパズルでは、平面を作成する問題のみに絞って出題し、高齢の人でも取り組みやすいようにエ夫をこらしています。

衰えやすい脳の海馬や頭頂葉を刺激する

そもそも、アルツハイマー型の認知症で最初に障害が現れる脳の部位は、海馬です。海馬は記憶力(覚える力・覚えつづけるカ・思い出す力の3つから成る)に深く関係しているため、衰えると物忘れが頻繁に起こるようになります。

次に衰えやすいのは、空間認識を司る頭頂葉です。この部分が衰えると方向感覚や位置感覚が低下するため、道に迷ったり、物を置いた場所がわからなくなったりするといった症状が起こってきます。

こうした脳の衰えを防ぐには、脳活性キューブパズルが最適なのです。脳活性キューブパズルを行うときは、「どこにどの図形が当てはまるか」と思考をめぐらせます。すると、図形を記憶したり図形の位置を認識したりするので、海馬や頭頂葉を大いに刺激できます。

また、図形のピースを手で動かすことで、脳の運動野(体を動かすときに指令を出す脳の領域)を活性化する効果も期待できます。

さらに、脳活性キューブバズルは、正解数が多く、完成までのイメージがしやすいという特徴もあります。そのため、誰でも簡単に正解を導くことができ、達成感が得られやすく、長時間集中して行えるのです。

認知機能テストの点数が大幅アップした

理学療法士の川畑智先生たちは、認知症の9人(中度~重度)を対象に、脳のリハビリの一環として、週一回、60~90分間、脳活性キューブパズルをはじめとした図形パズルを行ってもらい、認知機能の変化を調べるテスト(HDS-Rという。30点満点で、20点以下だと認知症が疑われる)を実施しました。その結果、一年後には、9人のうち3人のテストの評価点が4点以上もアップしたのです。

このほか、認知症の疑いのある14人に、週一回以上、脳活性キューブパズルを行ってもらったところ、一年後には12人でテストの評価点が上がり、認知症の疑いがなくなるという結果も得られています。

認知症の進行予防に全国の介護施設が活用

実際に、認知症の人やその予備群の人に脳活性キューブパズルを行ってもらうと、ほとんどの人が楽しく取り組んでくれます。そして、パズルを解いて達成感を得ると、意欲が生まれて、書道や読書、編み物など、次のステップに進もうとする人も少なくありません。

現在、脳活性キューブパズルをはじめとした図形パズルは、熊本県でマニュアル化され、全国の介護施設や病院などでも認知症予防に活用されています。そして導入した施設からは、暴言や妄言、徘徊、幻覚などの認知症の周辺症状が軽減したり、集中力が改善して日常生活動作もできるようになったりする効果が報告されています。

こうしたことから、脳活性キューブパズルは、脳の衰えを防ぐだけでなく、初期~中期程度の認知症では症状の進行を抑える効果さえ期待できるのです。

脳の活性化や認知症の予防のために、みなさんもぜひ、試してみてください。

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