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疲れた脳をリフレッシュして、脳全体を大幅に活性化させる「デッサン脳トレ」

投稿日:5月 26, 2017 更新日:

少しの工夫で脳全体を使う脳トレに一変

現代人は、仕事や人間関係など、多くのストレスにさらされながら生活しています。ストレスは万病のもとといわれているように、体のあらゆる部位に影響を及ぼします。脳も例外ではありません。

強いストレスを受けつづけると、ホルモンのバランスが乱れて脳は疲弊し(これを脳ストレスという)、集中力や記憶力が低下したり、ウツ症状を引き起こしたりする場合もあるのです。

こうした事態を防ぐには、脳をリフレッシュさせる必要があります。例えば、好きな音楽を聴いたり、楽器を演奏したりするなど夢中になれることに没頭すれば、ホルモンの乱れが正され、脳ストレスが解消するのです。

そこで、疲れた脳をリフレッシュして、しかも脳全体を大幅に活性化させる取って置きの方法を紹介しましょう。

それが、「ぬり絵」です。ぬり絵というと小さな子供の遊びというイメージがありますが、実は、夢中になれる点で脳ストレスの解消に役立ちます。また、ぬり絵のやり方を少し工夫すれば脳全体を使う脳トレに一変します。

「デッサン」の手法を取り入れる

では、どのような工夫で、脳が飛躍的に活性化するぬり絵になるのでしょうか。

答えをいうと、黒鉛筆一色でぬり絵を行えばいいのです。学校の授業や絵画教室などで絵の基礎として行われる「デッサン」の手法をうまく取り入れます。

東北大学加齢医学研究所教授の川島隆太先生は、以前、ぬり絵の効果を科学的に検証するため、光トポグラフィーという装置を用いた試験を行いました。この装置は、人体に害のない微弱な光線(近赤外光)を頭部に当てて、反射してくる光を計測し、大脳皮質の血流の状態を画像化するものです。

脳は活発に働いている場所ほど血流が速くなります。そのため、光トポグラフィーを見れば脳のどこの部分がどれだけ活性化しているかがわかります。

試験は、計算問題を解いているとき、色鉛筆でぬり絵をしているとき、黒鉛筆で線描画(デッサンで影の部分を描いてない状態の絵)にぬり絵をしているときの三パターンで計測し、それぞれを比較しました。

色鉛筆のぬり絵よりも効果が高い

すると、色鉛筆によるぬり絵ではかなりの個人差が出て、必ずしも脳が活性化しないことがわかりました。これに対して、線描画に黒鉛筆で影をつけて立体感を出すぬり絵、いわゆる「デッサン脳トレ」は、脳が非常に活性化していました。しかも、それは計算問題を解いているとき以上の成果だったのです。

この試験から、ぬり絵は空自をただ色で埋めていくよりも、リアル感、立体感を出そうと自分なりに頭を使って黒鉛筆で黒色を重ねていく細かな作業が、脳の活性化にとってより効果的であるとわかりました。

デッサン脳トレは、一見単純に見えますが、色鉛筆を使うのとは違い、黒一色の濃淡で絵を表現して完成させなくてはなりません。ぬり方を工夫しながらの繊細な作業となるため、集中力も養われます。

そして、デッサン脳トレが完成すれば、達成感を味わえて日ごろ抱えていたストレスも吹き飛んでいることでしょう。

自分なりに表現しよう

では、デッサン脳トレを行うと、どのようにして脳が活性化されるのかを説明していきましょう。

人間の脳には、厚さ約2~4mmの大脳皮質があります。大脳皮質は、思考や理性、行動をつかさどる前頭葉、聴覚や嗅覚、感情をつかさどる側頭葉、感覚をつかさどる頭頂葉、視覚をつかさどる後頭葉の四つの部位からなる大脳新皮質と、海馬をはじめとする情緒や記憶をつかさどる大脳辺緑系で構成されています。

デッサン脳トレの場合、まず、線描画を眺めるときに視覚野のある後頭葉がまず働きます。次に、絵のバランスを考えながら、どの部分にどのように濃淡を入れていくか作業プランを立てているときに、前頭葉や側頭葉、頭頂葉が働きます。そして、実際に手を動かして黒色をつけていく作業で前頭葉が大いに働くのです。

デッサン脳トレの利点は、スポーツや楽器のように高度な技術や経験は必要なく、黒鉛筆一本あれば誰でも、簡単に始められることです。うまく仕上げることは目標になりますが、それよりも作品を自分なりに表現し満足することが大切です。ぜひ一度試してみてください。

→脳が活性化される「デッサン脳トレ」をうまく仕上げるコツ

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