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両手で数字を書く手の指体操は、記憶力を高めて物忘れ・ど忘れを解消する

投稿日:5月 9, 2017 更新日:

 

手を動かして脳に刺激を与えることが重要

昔から「手は第二の脳」といわれていて、手の指をよく動かす人は、年を取っても脳が若々しく、認知症とは無縁であるとされてきました。

手と脳の関係を示すものとして、ある図が用いられます。それは、ペンフィールドのホムンクルス(小人)といわれます。カナダの脳神経外科医で、神経解剖学者であったペンフィールド博士が、脳にある感覚野と運動野の神経細胞が、体のどこを支配しているかを示したものです。

感覚野というのは、私たちが物をさわったときに、その感触を知るための神経組織。一方の運動野というのは、私たちが体を動かすときに、それに対応する筋肉を動かす命令を出す神経組織と考えるとわかりやすいでしょう。

その図を見ると、感覚野・運動野のどちらにおいても、手もしくは指が広範囲で描かれていることがわかります。それは、手を動かすことが、脳を広く刺激するということにほかなりません。

手を動かして、脳が刺激できれば、脳の中に十数兆個もある神経細胞がそれぞれで連携が強まり、神経細胞を行ききする情報のやり取りが活発になります。その結果、脳の神経細胞の分裂も活発に行われて、脳がどんどん活気づきます。

もし、脳が刺激されないと、情報のやり取りは阻害されて脳の神経細胞がどんどん減り、物忘れや、置き忘れ・人名の失念などのど忘れが起こります。しかも、悪化すると認知症まで招きかねません。

脳を本当に刺激できるのかを調べてみた

ところで、手をよく動かせば脳を刺激できるといっても、それが本当かどうか疑問に思う人もいるでしょう。そこで、順天堂大学院教授の白澤卓二先生は、手の指を動かす体操をやってもらい、脳を本当に刺激できるのかを調べてみました。

脳は刺激を受けると、血液が多く流れます。そこで、光トポグラフィという画像診断装置を用意しました。この装置を使うと、脳の前頭葉・頭頂葉・側頭葉・後頭葉の血流の変化が色によってわかります。

それぞれ、簡単に説明すると、前頭葉は運動機能や意欲、感情、想像力を担っている部分。頭頂葉は手足をはじめとする体のさまざまなところから感覚情報が集まる部分で、後頭葉は視覚や色彩にかかわる部分、側頭葉は脳の記憶中枢である海馬があり、言語や記憶、聴覚にかかっている部分です。

そして、健康な60歳代の男性に手の指を動かしてもらい、光トボグラフィによる血流の変化を調べてみたのです。

側頭葉と頭頂葉の血流が著しく増えていた

その結果は、驚くべきものでした。手の指を動かしていない状態のときは、脳のどの部位においても色はブルーで、いわゆる血流がふつうの状態でした。ところが、両手の指を折るという単純な手の指体操をやってもらったとき、全体的に色が赤くなり、血流の増えたことがわかったのです。

そうして、「マスに色を塗る」「広告をハサミで切る」などの手の指体操をやってもらい、同様にして脳の血流を調べたところ、どのような手の指体操を行っても脳の血流が増えていたことがわかりました。

そんな中、特筆すべき手の指体操があったのです。それは、両手で数字を書く手の指体操。これをやったとき、記憶中枢の海馬がある側頭葉と、頭頂葉の血流が著しく増えていました。つまり、両手で数字を書くという手の指体操は、記憶力を高めて物忘れ・ど忘れを解消し、認知症を防ぐのに最も効果的だといえるのです。

簡単なようで意外に集中力が必要になる

なぜ、両手で数字を書くという手の指体操で、側頭葉と頭頂葉の血流が著しく増えるのかについての理由はハッキリとわかりません。

ただ、私たちはふだんの日常生活で手を使うさい、基本的には利き手ばかりを使っています。右利きが多い日本人の場合、左手をないがしろにしている場合が多々あります。

両手数字なぞりは、両方の手を同時に使う必要があり、その点で脳を大いに刺激するといえます。また、両手で数字を書くというのは、簡単なようで意外に集中力が必要になります。

こうしたことから、両手で数字を書く手の指体操をやると、脳全体が広く刺激され、ひいては記憶力アップに役立つのだろうと推測できます。

→物忘れ・ど忘れが解消される「両手で数字を書く体操」のやり方

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